日曜の夕方になると、「自分の人生って、この程度なのかな」と思う

日曜の夕方に、体が重くなる

日曜の夕方。
明日の予定を、頭の中でなぞっている。

大きな不満があるわけじゃない。
仕事は、ちゃんと回っている。
それなのに、体が少し重い。

このまま、同じ毎日が続いていくのかな。
自分の人生って、この程度なのかな。
そんな考えが、頭をよぎる。

大きな不満もないのに、と、
自分で自分に言い聞かせて、
そのままにしている人もいるかもしれません。

日曜の夕方の、あの重さは、
いったい、どこから来ているのでしょう。

 

「全部、上が決めてきました」という相談

先日、東洋経済オンラインで、
心理カウンセラーの中島輝さんの記事を読みました。
(発行元・公表日・URLは、記事の最後の「出典」にまとめました)

記事は、メーカーに勤める52歳の男性の相談から始まります。
仮に、佐々木さんと呼ばれています。

「日曜の夕方になると、なんというか……体が重くなるんですよ」
(1ページ目)

正社員で働く40代・50代の半数以上が、中年の危機を自覚している。
そんな調査も紹介されていました(野村総合研究所・2025年1月)。

中島さんが佐々木さんに、こう聞く場面があります。

「この30年で、ご自分で決めたことって、何がありますか」
「……ないですね。配属も、異動も、転勤も、担当替えも、全部、上が決めてきました」
(2ページ目、見出し「20年以上、自分で決めた記憶がない」の中)

足りないのは能力ではなく、
自分の人生を自分で決められる感覚、
「自己決定感」のほうだと、中島さんは書いています。

幸福感への影響を調べた2018年の調査(日本人約2万人)では、
自己決定は、健康、人間関係に次いで3番目で、
所得や学歴より大きかったそうです(3ページ目)。

そこで中島さんが勧めるのが、これです。

「今日から、1日ひとつ、小さなことを自分で決めてください」
(3ページ目、見出し「処方箋は「転職」でも「学び直し」でもない」の中)

昼食のメニューを、誰にも合わせずに決める。
会議で、最初に発言する。
帰り道を、いつもと変える。

小さなことにするのは、
決める力が枯れている人に大きな決断を勧めるのは、
走れない人にフルマラソンを勧めるようなものだから、だそうです。

3カ月後、佐々木さんは
「日曜の夜に『あーあ』って言わなくなりましたね」と話しています(4ページ目)。

ひとつ、気をつけたいことがあります。
佐々木さんの事例は、複数のカウンセリング事例を再構成したものです。
自己決定を3番目とした調査も、記事で紹介されている1本です。

ここまでが、東洋経済オンラインの中島輝さんの記事に書かれていたことです。
ここからは、これを読んで僕が考えたことです。

 

「また一つ増えるのか」と思ったところ

1日ひとつ、小さなことを決める。
そう読んで、
「また一つ、やることが増えるのか」と
思った人もいるかもしれません。
これまでいろいろ試してきた人ほど、
そう感じるんじゃないかと思います。

中島さんの例は、どれも小さなことです。
それでも、疲れている日には、
「決めること」を足すように読めてしまう。

だから、こう考えてみたい。
決めることは、
何かをすることでなくてもいい。
「ここは何もしない」と決めるのも、
自分で決めたことの、ひとつ。
僕が考えたのは、そちらでした。

 

何もしなかった夜と、空白の時間

以前の僕は、身体と心の状態で、
何もしたくないと昼間ゆっくり過ごすことがありました。
それでも、夜になると
「何もしなかった」と思うことが多々ありました。
今は、空白の時間も意図的に作るようになりました。

夜に「何もしなかった」と思うことは、
今もあります。
でも、そう思っても、
自分を責めなくなりました。

前は、身体と心の状態で休んでいた。
今は、自分で決めて空けている。
違いは、そこにあるんじゃないかと思っています。

ここは、僕の見立てです。
中島さんの記事に書かれていたことでも、
調査で確かめられたことでもありません。

 

「何もしない」も、自分で決めたことにする3つの手順

新しく何かを頑張る手順ではありません。
「何もしない」も含めて、自分で決める手順です。

① 今週、自分で決めたことを1つ思い出す

小さなことでかまいません。
先に手をつける仕事を選んだこと。
返信を明日に回すと決めたこと。
休むと決めて、休んだこと。
探してみると、もう自分で決めていたことが、
見つかるかもしれません。

思い出せなかったら、
それはそれで、ひとつ分かったことになります。
自分を責めずに、次へ進みます。

② 明日、自分で決められそうな時間を1つ見つける

朝の5分でも、昼休みでも、帰り道でも。
長さも、場所も、自分で選んでいい時間です。

その時間に何をするか、何もしないかも、
そのときの自分に合わせて決めます。

③ その時間のあと、どうだったかを思い返す

よかった日も、いつもと同じだった日もあると思います。
感じたことに、正解はありません。

メモに残してもいいし、
頭の中で思い返すだけでもいいと思います。

 

日曜の夕方の前に

日曜の夕方の重さが、
すぐになくなるとは限りません。
ただ、「今週、自分で決めた時間があった」と言える夕方は、
少し違って見えるかもしれません。

今週の中に、もう自分で決めた時間は、
どのくらいあったでしょうか。
「何もしない」と決めた時間も、入れて。

その時間が、少しずつ増えていくといいな、と思っています。

自分で決めた時間をどう過ごすか迷ったら、ヒントにこちらもどうぞ。
→ 自己肯定感UP〔自分自身編〕(優しくしたいのに苦しい、自分が何者か揺れる夜に。)

出典
東洋経済オンライン 2026年10月3日 12:00公表
『「自分の人生ってこの程度?」真面目な会社員が陥る
《中年の危機》…年収や肩書きより重要な”ある感覚”の取り戻し方』
筆者:中島輝さん(心理カウンセラー)
https://toyokeizai.net/articles/-/958269
※記事の中で紹介されている調査(野村総合研究所/2025年1月・正社員の40〜59歳 2060人、
神戸大学の西村和雄さん・同志社大学の八木匡さん/2018年・日本人約2万人)は、
この記事を通して読んだもので、調査の原典は見ていません。

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